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不発弾 (講談社文庫) 文庫 – 2002/1/16

3.6 5つ星のうち3.6 65個の評価

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今度はあなたが、爆発させてみる? 退屈な日常から逃れられるきっかけなんて、どこにでも転がってる。デパート勤務の的場智明は、地味な売り場での仕事に耐える日々を過ごしていた。そんな折、息子や娘の、“秘密”を妻までが一緒になって隠していたことに気づく。たまりにたまった憂さをはらすために彼がとった行動とは……。表題作など、現代人の爆発寸前の心境を的確に捉え、見事な筆致で描く、秀逸短編集。(講談社文庫)


今度はあなたが、爆発させてみる?
退屈な日常から逃れられるきっかけなんて、どこにでも転がってる

デパート勤務の的場智明は、地味な売り場での仕事に耐える日々を過ごしていた。そんな折、息子や娘の、“秘密”を妻までが一緒になって隠していたことに気づく。たまりにたまった憂さをはらすために彼がとった行動とは……。表題作など、現代人の爆発寸前の心境を的確に捉え、見事な筆致で描く、秀逸短編集。

商品の説明

著者について

■乃南アサ(のみなみあさ)
1960年、東京生まれ。1988年、『幸福な朝食』が第1回日本推理サスペンス大賞優秀作となる。1996年、『凍える牙』で第115回直木賞を受賞。『鍵』『ライン』『窓』『ボクの町』『花散る頃の殺人』『風紋』『ピリオド』『鎖』『未練』など多数の著書がある。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 講談社 (2002/1/16)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2002/1/16
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 272ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4062732955
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4062732956
  • 寸法 ‏ : ‎ 10.8 x 1.1 x 14.8 cm
  • カスタマーレビュー:
    3.6 5つ星のうち3.6 65個の評価

著者について

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乃南 アサ
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1960(昭和35)年、東京生れ。早稲田大学中退後、広告代理店勤務などを経て、作家活動に入る。1988年『幸福な朝食』が日本推理サスペンス大賞優秀作になる。1996(平成8)年『凍える牙』で直木賞受賞。他に『ボクの町』『団欒』『風紋』『晩鐘』『鎖』『嗤う闇』『しゃぼん玉』『ウツボカズラの夢』『風の墓碑銘(エピタフ)』『ニサッタ、ニサッタ』『犯意』(共著)、エッセイ集『いのちの王国』『ミャンマー』など著書多数。巧みな人物造形、心理描写が高く評価されている。

カスタマーレビュー

星5つ中3.6つ
5つのうち3.6つ
65グローバルレーティング

この商品をレビュー

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上位レビュー、対象国: 日本

2014年6月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ちょっとした空き時間にサクッと読める(^^)
短編ならではの乃南ワールド炸裂。
えっ~そこで終わっちゃうの?っていうもどかしさが
多大。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2014年4月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
レビューとか見ながら面白そうだと思ったが、もう少しパンチが効いていてもいいのではないか。
少し不完全燃焼に感じるのは否めない。
それぞれ面白い短編だっただけに…
2023年6月18日に日本でレビュー済み
新しい作品ではありませんが何気なくストーリーに引き込まれてしまう日常の話5作品です。ミステリーありホラーよりの作品ありほっこりありの空き時間にササっと読めてちょうどいい余韻が残る一冊だと思います。
2016年5月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
長編や連作でない短編集ですが、いずれも人物の描き込みがしっかりして破綻がなく、現代が舞台とはいえ、たとえば山本周五郎や藤沢周平、池波正太郎的な安定感。ちょっと結末がどうだかなというのもないこともないのですが、そこは個人的な感想です。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2018年9月10日に日本でレビュー済み
文章は上手いほうだと思う、構成も悪くないし、人間味のある登場人物も出てきます。ただ短編集の辛いところというか、綺麗にオチている話が3本くらいしかなかった。面白かった短編という縛りを付け加えるとさらに限られます。表紙の薄暗さからなんとなく察しがつくと思いますが、なんともスッキリしない、後味がモヤモヤする話がほとんどでした。
表題作の不発弾は作中一中途半端に終わっています。会社ではパッとしない部署に回され、家庭では妻子にそっぽを向かれ、どこにも居場所がない中年が主人公なのですが、俺は不発弾じゃないぞ!爆発するところを見せてやる!と言ったところで終わっており、あれ?ここで終わるの?と肩透かしをくらいました。起承転結の転で終わったかのような中途半端さ。不発弾ではないと啖呵を切る主人公の話自体が不発弾というメタ的な短編なのかと思ったくらいで、表題作が一番モヤモヤさせてくれました。
その他にもポツポツ半端に終わる短編はありますが、煮物を出す居酒屋の話と表舞台を追いやられたプロデューサーの話はきちんと締め括られていて読み口もよかったです。居酒屋「茜」の短編も綺麗に終わっていると言えば終わってるんですが、個人的にやな話だな~と思ったのでこれについては微妙かな…。おそらく作者的にはいい話として書いてると思うんですが、女将の気に入らない客への小さな悪意が汚く感じて、その部分が無視されたまま女将がただ幸せになっているというのがほんのり胸糞悪かった。その客の素行は褒められたものではないし、有体に言えば嫌な客ではあるけれど、それでも野次馬根性丸出しでその客に遠回しに嫌がらせするような女将は人間的に受け付けなかった。
残念なクオリティの短編もありますが総合的に見れば普通くらいでしょうか。☆3で。わざと痴漢させる話に出てくる教頭といい、タクシーの運転手といい、なんだか人生うまくいってないおっさんがたくさん出てきました。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2010年3月26日に日本でレビュー済み
家族のために一生懸命働いているつもりだったのに、いつの間にか疎外されていた・・・。
娘や息子の秘密を明かさない妻、父親を避ける娘と息子。家の中に居場所を見出せなくなった
智明は、ついに行動を起こす!!表題作「不発弾」を含む6編を収録。

読み終わったあと、思わずうなってしまった。どの話も、現実の日常生活の中にもいるような
人たちが主人公だ。だが、彼らの体験は、それぞれ種類は違うが読んでいてゾクゾクさせられる。
「かくし味」では、”知らない”ということの恐怖を、「夜明け前の道」では、人との出会いが人生や
考え方をあっという間に変えてしまう不思議さを、「夕立」では、自分さえよければいいという
強かな考えに驚きを、「福の神」では、ちょっとした心づかいが思わぬ喜びをもたらす感動を、
「不発弾」では、家族といえども心がすれ違ってしまうとこうなってしまうのかという哀れさを、
「幽霊」では、決してあきらめないという信念がもたらした爽快さを、味わった。
6編どれもが味わいのある話で、読後も満足感が残る。なかなか面白い作品だった。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2009年8月9日に日本でレビュー済み
現代人のひきこもごもを扱った秀逸短編6編。

名物煮込みの居酒屋の不思議な雰囲気に隠されているものとは、「かくし味」。
自暴自棄のタクシー運転手が深夜に拾った客とは「夜明け前の道」。
千沙がはじめた秘密のアルバイトとは「夕立」。
小料理屋『茜』の女将と客たちの間の出来事「福の神」。
たまりたまった父親の不満がどうなるのか「不発弾」。
かつての敏腕プロデューサーの再挑戦の物語「幽霊」。

一編、一編が粒ぞろいで、楽しく読めました。
「かくし味」が、なにげに静かに恐ろしくていい感じでした。
「福の神」、「幽霊」はミステリーやサスペンスというよりは、人情ものといった内容で
この二編も良かったです。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2014年2月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
乃南さんの細かい描写が好きで何冊も読んでいます。これはお気に入りの一冊。一気に読んでしまいました。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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